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このように、専門家が学校ビオトープの整備前から、整備後まで様々な段階で指導や助言を行う。このことが、ウィスコンシン州の多くの学校の学校ビオトープを支えている。
次に実際に学校ビオトープを作った学校を紹介する。オレゴン中学校では、アーボリータムの指導を受けて約1エーカー(約4,000?u)の広さの学校ビオトープをつくった。この学校で作ったのは、プレーリーをモデルとしたビオトープである。アーボリータムの研修を受けた教員が中心となって、植物の高さや花の時期を考慮しながら30〜40種の種を混ぜて蒔いてプレーリーを復元した。かつての原生のプレーリーでは野火が発生し、プレーリーが森林に遷移していくのをくい止めていた。それに習って、学校ビオトープの管理にプレーリーを人工的に燃やす「野焼き」を行っている。この野焼きのイベントは、プレーリーの生態系の仕組みを子供たちに説明するのに非常に効果的であるのと同時に、地域の人々の教育の場ともなっている。

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オレゴン中学校では約4,000?uのプレーリーを復元した。

 

 

 

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